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ニトリの3000円のテントで雪山登山してみた
ニトリがなんと約3000円という破格のテントを販売しています。
近ごろはAmazonなどで中国製の格安テントが多く販売されていますが、それでも6000~7000円くらいはします。約3000円というのはさすがに聞いたことがない。
これを見つけた知人がこうツイートしていたのを見かけました。
誰かこれで厳冬期北アルプスとか行ってみてほしい https://t.co/Mr0w4h0G61
— KANJI (@K931201K) February 19, 2023
興味を引かれた私はすぐさま反応。
了解
— 森山憲一 (@kenichimoriyama) February 19, 2023
なにしろ3000円であります。使えなくてすぐ捨てる羽目になっても惜しくない金額。その場でポチって注文してみました。
ニトリ3000円テントのスペック
早速届きました。ホームセンターなどで売っているキャンプ用品でよく見るような箱入りでした。
まずはスペックをチェックしてみよう。
フロアサイズ:短辺120cm×長辺200cm
天井高:110cm
重量:約1.4kg
付属品:張り綱4本、ペグ8本、収納袋
サイズ的には1~2人用といったところ。フライシートはなく、いわゆるシングルウォール設計です。天頂部に小さな「屋根シート」なるものが付いていますが、これはフライシートとはいえないでしょう。
箱から出してみるとこんな感じ。細長い収納袋にテント本体とポールが入っています。下は付属の張り綱とペグ。ペグは格安キャンプ用品によくある、曲げただけの丸鉄棒。
テントのフロア部分はブルーシートのような素材でした。昔、アメリカで8000円くらいで買ったコールマンのキャンプ用テントが同様な仕様でした。ちょっと硬くてガサガサするので収納性が悪いですが、防水性とか耐久性はとくに問題ありません。
ポールはこんな感じ。グラスファイバーのロッドを金属製の継ぎ具で連結させるタイプ。これも格安コールマンと同じ仕様なので個人的にはなじみがあります。
重量を測ってみたら1.34kgでした。カタログスペックは1.4kgなので、公称より軽いということになります。重量的にはアライテントの定番品「エアライズ1」と同じくらいなので、この手の格安テントにしてはかなり優秀。登山で使えるレベルの重さに抑えているといえます。
ただしこのままだとパッキングしにくいので、手持ちの収納袋に替えて、同時にしょぼいペグも手持ちの軽量なものに交換しました。
-10℃の八ヶ岳で実戦投入
やって来たのは3月中旬の八ヶ岳・黒百合平。標高は約2400m。テントを入手してからすぐに出かけることができなかったので厳冬期ではなくなってしまったし、北アルプスでもないけれど、まだまだ雪山という環境なのでまあいいでしょう。
ちょうど天気がよく、ほぼ無風でもあったので、日中は暖かさすら感じるほどだったのですが、日が陰ると急速に冷え込み、最低気温は-10℃ほど。
オーソドックスなクロスポール構造で、フライシートもないシングルウォールなので設営は簡単なのですが、少々問題も。テントのスリーブにポールを通す際、継ぎ具が引っかかりやすくてスムーズに通せないのです。これはこの形式のポールあるある。設営時に風が吹いていたりして余裕がない状況だと、けっこうイラつくポイントでしょうね。
一方、普通の登山用テントのポールはこういう段差のないスムーズな表面になっています。工作コストがかなりかさむと思うのですが、そうすることでスパッと一撃でポールを通せるので、コストをかけるだけの価値はあるというわけです。
天頂部はひもでポールを結んで固定。登山メーカーのテントはフックをかけるだけなどのワンタッチになっていることが多く、ここもやはり格安ならではの使い勝手の悪さが出てしまうポイントです。
テントのサイドウォールには「PAIR DOME TENT Montagna」という文字が。Montagnaというのはブランド名? それとも製品名? と思って調べてみたらこんなページが。ロゴが同じなので、作っているメーカーはここだと思われます。この会社がニトリに納品しているということなのでしょうか。
これが天頂部に付く「屋根シート」。なんでこんなパーツが?
内側から見ると、テント本体の天頂部はメッシュになっています。ここから雨が直接居室内に入ってきてしまうので、屋根シートはそれを防ぐ役割を担っているわけです。
テント内部はこんな感じ。横幅が120cmあるので、ソロで使うにはかなり余裕があります。荷物が多くなりがちな雪山登山でも問題なし。靴を中に入れても邪魔にはなりません。